「明日の神話」(渋谷区の岡本太郎作品①)
岡本太郎のアトリエが南青山にあったことから、
渋谷近辺には彼の作品が様々な場所で無料展示されております。
・・・というワケで「渋谷マークシティ(2F)」にある 『明日の神話』 へ行って来ました。

大阪万博のプロデューサーを引き受けて、とても忙しかった最中に、
メキシコの富豪から依頼されて描いた1968年の作品です。
同時期に作られた『太陽の塔』は、大阪万博を祭りとし、
それを司るシンボルとして建てた作品、いわば「光」。
地球の裏側で作られた『明日の神話』は原爆をモチーフとした暗い闇、それが「影」。
静と動、愛と憎、光と影・・・全く異なる2つのモノがぶつかり合い、
火花が散り、そこで生まれる芸術 『対極主義』 を打ち出した
岡本太郎らしい作品です。
そして近くから見ると、中央に描かれている「ドクロ」が分厚く作られており、
浮き上がっているのがわかります。(結構迫力があります。)

さらに近づいて見ると・・・
描かれている板が 「反り上がっている」 のがわかります。
(作品がムキ出しなのでダメージがあるんでしょうね。)

通常ならこれだけの大作なら、ガラス張りにして保存状態を良くしそうですが、
そこは亡き太郎氏の考えを尊重し(あえて)「ムキ出し」状態で
展示されているのがわかります。
海外では何億円もする絵画が、普通に壁に展示されている美術館もあり、
おまけに無料で観れたりする所もあるので、それに共感した太郎氏は、
「無料」で「身近」に観れることを大事にしているそうです。
・・・で、「カワイイものを描く天才」と太郎氏のコトを勝手に呼んでいる私としては、
やはり第五福竜丸などをモチーフにした「船」とか気になります。
(たとえ暗いテーマでも、叙情的に煽らないトコロもスキです。)

そこで気がついたのですが、先日「岡本太郎(平凡社)」という画集を見ていたら、
こういった作品に出会いました。1955年に描いた 『燃える人』 なのですが、
よく見るとすでに「船」のキャラクターがいます。(スゴイですね。)

それとは関係ないのですが、個人的に気に入っているのは「クジラ」です。
どこにいるか?は、実物を見に行った時にでも探してみて下さい。
(遠くていけねーよ!という人は、こちら からどーぞです)(笑)
余談ですが、この大作を描く前のエスキース(下絵)が、
川崎市岡本太郎美術館 に展示されているので見比べてみるのも面白いです。
(下絵といってもかなり大きいですが・・・)(笑)
渋谷にある「太郎作品」まだまだ続きます・・・☆
【オススメ書籍】
■「今日の芸術」(岡本太郎:著)
(美術館へ行く前に1回読むと、見える画や感じる色もかわるくらいスゴイ本です。)
■「自分の中に毒を持て」(岡本太郎:著)
(発想を覆す・・・というよりも、やっぱりそれで良かったのか、と力をくれる一冊です。)
■ 「岡本太郎が、いる」(岡本敏子:著)
(岡本太郎ってどんな人?と思う方にオススメ。「痛快な太郎列伝」が満載でて面白いです。)
■ 「川崎市岡本太郎美術館所蔵作品集 TARO」
(初期から後期まで主要作品を解説つきで一気に見れます。)
■ 「太郎さんとカラス」(岡本敏子:著)
(太陽の塔のモチーフはカラスだった!?優しくも切ないオススメの1冊です。)
■「岡本太郎―岡本敏子が語るはじめての太郎伝記」(岡本敏子:著)
(「岡本太郎が、いる」には書かれていないエピソードが満載です。ビギナーにもOKです。)





